デザイナーはアイデアを他者に伝えるため、いつもスケッチや図面を使います。コミュニケーションの手段で抽象概念の表現に使われ、現実に近付けてくれると考えられていたもので、思考に形を与え、コンセプトを視覚的に物語る昔からの取り組みでした。
コンテンツや画像が日常を支配するデジタル時代において、建築になるとビジュアルコンテンツとの関係は劇的に変わります。有名な建物はよく写真を撮られ、Instagramにアップされ、建築がどう見えるかといった受動的なポートレートとして共有されます。デザイナーによってはより写真映えする建物を目指してデザインするまでになり、建築はメディア重視のイメージに、たいていは話題の美的感覚やスタイルに従って様々なユーザーが同じアングルからオンラインで表現するという結果になっています。創作の機会だったものが、今では全く繰り返しの受動的行為になりがちです。
一連のコンペではこのパラダイムをベースに、創造的、批判的、革新的であることで新しいイメージ、新しい表現方法を先回りして調査し、積極的行為としての表現で一般の人々を与えられた建物、建築的象徴の再発見に引き込みむことを奨励したいと考えています。
Casa da Música(ポルト音楽堂、OMA設計) は、RE-DRAWコンペシリーズに選ばれた最初の建物です。
コンペ“Re-Draw”は、象徴的な建築物を‘表す’ビジュアルを開発することを目指しています。
参加者にはスケール、テクニック、抽象のレベルは全く自由に、1枚のイメージを描くよう求められます。
創造性、批評性、イノベーションを奨励します。
0 件のコメント:
コメントを投稿