繰り返すL4 /L5椎間板ヘルニアに苦しんでいた33歳の男性がTLIF(経椎間孔的腰椎椎体間固定術)を受けました。
執刀医: Dr. Júlio Sampaio(神経外科医/Fundacao Bahiana de Neurologia e Neurocirurgia)
助手: Dr. George Passos(神経外科医/Hospital Geral do Estado da Bahia)
診断
この患者は以前(2017年)、神経を圧迫している椎間板の破片を取り除く顕微鏡手術を受けていました。2020年5月に症状が悪化して座骨神経痛と右側のL5皮節を発症、貼り薬のフェンタニルを含む複数の鎮痛薬の処方が必要になりました。それでも大きな改善は見られず(視覚的評価スケール/VAS 9/10)、腰椎のMRI検査を行ったところ、L4-L5レベルで大きな椎間板ヘルニアが見つかりました。
外科治療
難治性疼痛のため、医療チームは緊急外科治療、マイクロ内視鏡下椎間板切除術とTLIF(経椎間孔的腰椎椎体間固定術)を行うことにしました。手順は3D印刷された脊椎モデルを活用して計画されました。
“MRI検査を終えてすぐ、私達はRhino3DMedicalを使って脊椎(L3 – S1)のセグメンテーションを行いました。このソフトは非常に直感的に使え、3Dモデルのポストプロセスを素早く、正確な方法で行うことができます。”(Dr. Sampaio)
物理的モデルはデスクトップ3Dプリンターの Ultimaker 2+ でPLAフィラメントを使って印刷され、この手段には患者や保険会社に関わるコストが一切ありませんでした。
“画像の取得から3D印刷された解剖学的モデルを手に入れるまで、ワークフローの全てを12時間で終えることができました。”
手術の当日、この3Dモデルは滅菌されて手術室へ運ばれ、スクリューは外科チームと患者の放射線被曝時間を減らしながらハンズフリー技術で挿入されました。
完全回復
この患者さんは完全に回復し、症状から解放されました。術後のCTで椎弓根スクリューと椎体間ケージは全て正しい位置に設置されていることが確認できました。
3D印刷の役割
“モデルのおかげで以前の手術からは変わってしまった解剖学的な状態をより理解することができ、手術の安全性について大きな自信を得ることができました。全脊椎関節突起切除術(Total Facetectomy)や椎弓根スクリューの挿入を含め、手順の全ての重要な場面で非常に役立ちました。”
チュートリアル
Rhino3DMedicalを使ったCTスキャンのセグメンテーションと3D印刷できる脊椎モデルの作成方法はこちらでご覧いただけます。
原文投稿者: Carlos Pérez
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